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1日1杯の飲酒でも脳に影響を及ぼす可能性【英調査結果】

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目次

調査結果

2022/3/10 イギリスの学術雑誌(Nature Communications)にて、1日1杯の飲酒でも脳内に検知可能な変化をもたらす可能性があることを公表した。

従来研究では、アルコール使用障害がある人(男性は1日4杯以上、女性は1日3杯以上)は健康的な人に比べて脳に構造的な変化があることは分かっていた。米国保社会福祉省の食事ガイドラインでは、1日の飲酒量は男性で2杯、女性で1杯までと定めています。

調査内容

研究者達は、MRIでイギリスの40歳から69歳までの36,678人の健康な成人の脳を検査をし、それらの結果と一週間のアルコール消費を年齢、性別、身長、社会的経済的地位、居住地などの違いを調整をしながら比較を行った。

また研究者達は、飲酒をすればするほど脳組織(灰白質と白質)の体積が減少する分かっていたが、同時に飲酒を全くしない人と1日1,2杯飲酒する人の脳の画像に違いがあることを言及していた。

調査課題と今後

この研究にはいくつか欠点がある。調査対象となった方は全て中年のヨーロッパ人であり、若者や系統が異なる人では結果が変わる可能性がある。また、飲酒量の申告は自己申告であり正しくない可能性がある。

さらに研修者たちはある時点だけの飲酒習慣と脳画像を比較したため、アルコールが原因で脳に見られた違いを引き起こしたかを断言できない。

しかしながら、この発見は国の飲酒ガイドラインの見直しと毎日の晩酌を減らすべきかという問題提起をしている。

参考

www.webmd.com

www.nature.com