アーモンドの効果はフライドポテトと同じ?【米研究】
自身の体を実験台にしてフライドポテトを毎日食べてみたという話しを聞いたことはある人は多いだろう。
今回はアメリカの生物医学ジャーナル(アメリカ臨床栄養学会誌 : The American Journal of Clinical Nutrition)にて公表された、フライドポテトまたはアーモンドを1か月食べ続けた場合の体への影響を研修した結果を紹介する。
目次
研究内容と結果
2022/3/14
107名はフライドポテトを58名はアーモンドをそれぞれ1か月間、同カロリー分毎日食べ続けた。
結果は、両グループの間に脂肪総量や空腹時血糖測定値に目立った差は見られなかった。
フライドポテトを食べた人たちのほうがわずかに体重が増えたが統計的に有意といえるものではなかった。
フライドポテトを食べた人たちは490g、アーモンドを食べた人たちは100g体重が増加した。
この結果を受けてフライドポテトを毎日食べていいと解釈してはいけない。
「ポテトが栄養価が高い一方、揚げることによって栄養価が失われることが分かっている」と栄養士であるMajumdarは言う。
別の研究内容と結果
1か月間以下の3つのグループに分け食事にフライドポテトまたはアーモンドを追加してもらった。被験者の平均年齢は30歳、3分の2は女性。
・1つ目のグループの55名は、プレーンなフライドポテトを中程度の量を食事に追加して食べた。
・2つ目のグループの52名は、同量のハーブ入りのフライドポテトを同様に食べた。
・3つ目のグループの58名は、同量のアーモンドを同様に食べた。
結果は以下のとおり。
フライドチキンとアーモンドのグループで以下は有意差なし。
・総体脂肪量と脂肪量の変化
・血糖コントロール
・空腹時グルコース、インスリン、HbA1cの値
差が見られたのは、アーモンドグループはプレーンのフライドグループと比較してインスリン反応低くなっていた。
研究結果に対する有識者の反応
・30日間は有意差を見つけるには十分ではなかったかもしれないと研究者は認識している。
・「1日に500個のジャガイモを食べたとしても、500kgのアーモンドを食べたとしても、同じであるということではない。しかし、今回の研究のような控えめなレベルでは、それほど大きな違いはないようだ。」と著者のAllisonは言う。
まとめ、感想
・30日程度だとフライドポテトまたはアーモンドを食べ続けても大きな差が見られない。
・だからと言って、フライドポテトばっか食べていいと解釈してはダメ(将来的な研究で差は見つかってくるはず)。
・この研究は研究所(the National Institutes of Health)とポテト産業が出資しているNPO法人(the Alliance for Potato Research and Education)からの資金提供を受けている。
(こんな体をはった実験に、資金提供するなんてアメリカすごい)